メモリ増設
Macintosh本体の蓋を開けて内部を触ることで、Appleの保証を失うことになります。
各自、ページの内容及び、注意をよく理解した上で、自己責任で実行して下さい。
PowerMac6100はそのままの状態のメモリではOS8などの最近の大物OSを満足に動かせません。
よほど目的を絞った使い方をしない限りは、メモリを増設するのが最強化の第一歩です。
初心者向けプロセス「まずはメモリを増設するべし」の巻 †
- 何のため?
大きなOSやアプリケーションを使うためです。動作もより安定し、処理速度も向上します。
MacOS8やPhotoshop、Netscape Navigatorなどを使用の場合は特に顕著です。
また、現在はメモリ価格が大幅に下がっているので、費用対効果の面でもお勧めです。
- 必要なメモリ容量
PowerPCマシンでは、OS8は搭載メモリが32MB以下ではデフォルトで仮想記憶をオンにしてしまいます。その点から考えて、32MB以上がいいでしょう。
実際は増設単位の関係から40MBや最大の72MBになります。64MBのSIMMを使うと(メーカー保証外ですが)136MBになります。
- 使えるSIMMの種類
80nsより速い速度の72ピンの同容量のSIMMを2枚単位で増設します。
最近の市販品は全て60nsですから、中古マシンなどから流用するのでない限り、速度に関しては問題ないでしょう。スロットは2つですので、増設する際はすでにある2枚を取り外すことになります。
基板上の8MBと合わせて、16MB、24MB、40MB、72MBの容量が実現可能です。一部メーカー製の64MBタイプも使用可能とのことですが、価格的にはあまり安くありません。
会員の中でPC互換機用のEDO 64MBタイプを増設して認識されたという報告が何件かありました(失敗したという報告はまだなし)。先日、umzの友人宅での実験でも成功しました。
もし、他にも成功された方がいたら、ぜひ会議室への書き込み、またはメールで動作報告をお願いします。情報が集まれば、FAQドキュメントなどに反映させたいと思います。
※注意
64MB x 2を増設し、計136MBになっている場合は起動にかなり時間がかかります(メモリチェックのため)。電源投入直後(リセット後でない時)は画面が出るまでに10秒以上かかり、さらにHappy Macが出るまでに20秒近くかかります(マシンの速度にもよりますが)。64MBメモリを増設した場合にはご注意下さい。
また、AppleのTech Info Libraryによれば(キーワード"EDO"で検索すると出てきます)、通常のFP(Fast Paged)タイプだけでなく、EDO(Extended Data Out)タイプも何の問題もなく使えます(EDOはFPに比べてデータ出力のタイミングが長く、その分だけ高速にデータを読み出せるというタイプですから当然ですね)。
私もPC互換機に使っていたEDO 32MBの2枚を6100に利用してみましたが、問題なく動作しました。
もちろん、EDOタイプのSIMMを使用しても、6100の基板側で対応していないので、従来のFPと同じに動作し、PC互換機のようにEDOの利点を生かす事はできません。が、最近はFPよりEDOの方がずっと安く32MBが2枚でも¥10000程度です。
金銭的な問題がない限り、最初から最大の72MBを買うのが良いでしょう。
- 増設時の注意
なるべく特性の全く同じ2枚を使用して下さい。
別のメーカーやショップで買ったSIMM 2枚の組合せはうまく動作しないことがあります。私も一度経験しました。通常、ショップでは相性による不具合のための交換はしていません。
また、増設する際は静電気に注意して下さい。パンツ一丁になって作業するのもいいでしょう。冬場は特にご注意を。
- 増設の手順
以下を御覧下さい。
- 増設後のチェック
まずはちゃんと起動するか確かめて下さい。
起動音が鳴らなかったり、Sad Macが出たりする場合はハードディスクをアクセスしていないことを確かめて電源をすぐに切り、SIMMが奥まで完全に装着されているか、2枚が同じ容量かなどをチェックして下さい。
無事起動した場合は、Appleメニューの"About this Computer"や、Newer Techのソフトウェア "RAMometer"でちゃんと認識されているか、メモリエラーが発生していないかを確かめるといいでしょう。
その後は各アプリケーションに割り当てるメモリを増やせば、快適な環境が得られるはずです。場合によっては、RAMディスクなどを設定するのもよいでしょう。
<メモリ増設の手順> †
- まずはSIMMを買ってきます(当たり前ですね)。
使わないときは帯電防止用の袋に入れて保存しておくとよいでしょう。
左から- 4MB、70ns、パリティなしのFPタイプのSIMM
- 32MB、60ns、パリティなしのFPタイプのSIMM
- 32MB、60ns、EDOタイプのSIMM
です。SIMMの外見にもいろいろありますね。両面にチップがあるもの、片面だけのもの、 チップが金属板に覆われているものなどがあります。
- さて、増設にかかりましょう。まずは6100の蓋を開けます。
写真は下側がマシン前方、上側がバックパネルです。
矢印の位置にSIMM用ソケット(2つ)があります。
内部SCSIの接続ケーブルははずしておくと作業が容易になります(写真でもはずしてあります)。
- 細長い部分がSIMMソケットです。もちろん、通常は既にSIMMが挿入されているはずです。
- SIMMには矢印に示したように、片側に切り欠きがあり、挿入方向を間違えないようになっています。
- SIMMの切り欠きをスロットの矢印の部分に入れます。
切り欠きが電源ボックスから遠い側に入る向きが正しい向きです。
ちなみに白い矢印は30MHzのクロックチップです(6100/60AVの場合)。
クロックアップはこの水晶に対して実行します。
- SIMMは写真のようにいったん傾けて挿入してから、垂直に立てるようにします。
カチッと音がするのを確認して下さい。
手前側のスロットから挿入するとよいでしょう。
- SIMMの装着が完了しました。外したケーブルやコネクタを全部元通りにして、電源を入れてみましょう。
増設後のチェックポイントは上に書いた通りです。